koma blog

Unreal Engine 4やUnity 5についての記事を書きます

学内ゲームジャムに参加しました

学内ゲームジャムの概要

シンガポールとフランスの留学生を交えたインターナショナルゲームジャムです。
イベント期間は8/6(木),8/7(金),8/10(月),8/11(火)の4日間で休日も含めれば6日間という
一般的なゲームジャムと比べ長期間なイベントでした。
休日を除く、ゲームジャム期間中の10:00~17:30は学校が開放され各々の作業が出来ます。

8 / 6 (木)

10:00 ~ 10:30 テーマ発表 / チーム発表

テーマ発表

テーマはSolid(固体) / Liquid(液体) / Gas(気体)の中から2つ以上を含んだ作品というものでした。
このテーマと条件から物質の状態変化を連想するチームが多かったので
もう少し抽象的なテーマにするか、3つのテーマの中から1つを選ぶ条件にする方が
独創的で意表を突くような作品が増えると感じました。

チーム発表

参加者は約50人で、7割が日本人、3割が留学生でした。
日本人のプログラマは2年生と1年生が中心で
3年生は技術的なアドバイスをするサポート役という形です。
1チーム6~7人で7チームが作られ私たちのチームは、
私を含む2年生のプログラマ2人、1年生のプログラマ2人
2年生のアーティスト1人、フランス人の2年生のアーティスト1人の6人チームでした。

10:30 ~ 14:00 自己紹介 / 企画会議

自己紹介

自己紹介はフランス人の方がいらっしゃったので
ボランティアとして来られた外国語専門学校の方を介する形で行いました。

企画会議

フランス人の留学生にはゲームデザイナーを専門としている方もいるのですが
私たちのチームにはいなかったので全員で英語限定のブレインストーミングをしました。
フランス人の方にも理解していただけるよう全員が電子辞書やGoogle翻訳と睨めっこしながら
企画を出し合う姿は面白かったです。
私たちのチームも物質の状態変化を利用したゲームが多く企画されましたが
中盤に笑いながら意見を出し合った
ペンギンが縄張り争いをする3D対戦アクションゲームになりました。
テーマからは固体 → 氷 → ペンギン、液体 → 水 → 海、気体 → ガス → 爆発のような
要素がゲームに盛り込まれています。

14:00 ~ 17:30 プログラマの役割分担 / デザインの擦り合わせ

プログラマの役割分担

開発に用いるゲームエンジンフレームワークは自由でしたがUnityが推奨されていたので
結果的には全チームがUnityを採用することになりました。
ですが前述した通り
プログラマは2年生と1年生が中心なので全員がUnityを扱える訳ではありませんでした。
訊いてみると私以外はUnityを少し触っただけと言いましたが
主催者の1人の先生から、1年生にもスクリプトを書かせてあげて欲しいと言われていたので
私と1年生のプログラマの2人でスクリプトを書くことにしました。
1年生にはタイトルの演出とリザルトの演出をお願いしました。
2年生のプログラマの方には8/7(金)の15:00~の中間発表のプレゼン資料をお願いしました。
もう1人の1年生のプログラマDTMをやっている方だったので
中間発表のプレゼンテーションと音素材の収集をお願いしました。

デザインの擦り合わせ

アーティストの方々はペンギンのデザインを固めていました。
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上の画像はペンギンのデザインを擦り合わせていた時のものではありませんが
このようなデザインになりました。
企画の補足をさせていただきますと、星のカービィ64ミニゲームのおちおちファイトに
アイテム要素を追加した感じの3D対戦アクションゲームです。

18:00 ~ 06:30 自宅で開発

アーティストのデザイン画を見ると開発へのモチベーションが上がるものです
帰宅して早速開発を開始しました。
今回のゲームはステージのブロックのデータをしっかりと管理してあげる必要があるので
最初の設計は少し時間が掛かりましたがそのおかげで開発終了まで困ることはありませんでした。

8 / 7 (金)

10:00 ~ 15:00 各々の作業

日本人のアーティストの方はペンギンのモデリング
フランス人のアーティストの方は基本武器とアイテムのモデリングをされていました。
基本武器は魚を模した銃で前方のブロックを時間差で破壊します。
アイテムは広範囲のブロックを破壊するハリセンボンの爆弾や
画像ではシャチを模した、基本攻撃を強化したビックフィッシュガン
前方のブロックを一瞬で破壊するハンマーヘッドシャークのハンマー
相手を後方に飛ばすタコの扇風機、ブロックを溶かす雨を発生させる雨雲発生装置がありました。
アイテムボックスは貝殻で、拾うとアイテムをランダムで取得します。
8/11(火)にはアイテムボックス出現時とアイテムボックスがキラキラ光るパーティクルも
作っていただきました。

15:00 ~ 17:30 中間発表

4つのコントローラーを繋いで移動と基本攻撃が出来る部分まで実装したので
プレゼンと実機のデモを行いました。
余談ですが、複数のコントローラーの入力を取得する場合
Gamepad Inputというアセットがオススメです。
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このアセットを使用するとInput Managerが書き換わり
uGUIのEventSystemでHorizontalとVerticalがないと警告が出るので
Edit > Project Settings > Inputから追加し直しましょう。

8 / 8(土)

10:00 ~ 03:00 自宅で開発

この時点ではペンギンやブロックのモデルがないので
SDユニティちゃんとCube World Level Building Setを使用していました。
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8 / 9 (日)

10:00 ~ 18:00 コワーキングスペースで開発

予定が空いているチームメンバー4人でベースキャンプ名古屋で開発しました。
ベースキャンプ名古屋は月末にUnity勉強会を開催しています
先月はUnreal Engine4勉強会がありました。

昼食は驛麺通りで冷やし山葵らーめんを食べ、フランス人の方と「 Very Spicy!! 」と言いつつ
Google翻訳を使いながら学校の話やゲーム会社の話に花を咲かせました。

午後にフランス人の方が基本武器とアイテムとブロックのモデリングを完了させて
untiypackage形式にして渡して下さいました。
フランス人の方はプログラムに対する理解もあり、Shader Forgeも扱える非常に優秀な方でした。
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ペンギンやアイテム、海の波打つ表現は全てShader Forgeでやっていただきました。

8 / 10 (月)

10:00 ~ 17:30 各々の作業

日本人のアーティストの方からペンギンのモデルとアニメーションをいただきました。
アーティストの方々の仕事を目の当たりにしてより一層モチベーションが上がりました。
1年生のプログラマの方にタイトルとリザルトに加え
お世話になった外国語専門学校の方の名前を載せたいということで
クレジットも追加したものを作成していただいて、マージしました。

17:30 ~ 10:00 自宅で開発

フランス人の方がハリセンボンの爆弾のパーティクルを
untiypackage形式にして渡して下さいました。
もう1人の1年生の方から学校でいただいた音素材を追加したり
日本人のアーティストの方に描いていただいたGUIを追加しました。
また、リザルトのランキングや操作性を改良しました。

8 / 11 (火)

10:00 ~ 13:00 各々の作業

基本的な部分は完成しましたが、アイテムの実装がまだ終わっていませんでした。
アイテムボックスとアイテムの実装を大急ぎで行いました。
アイテムボックスはプレイヤーと同様、ブロックが落ちると一緒に落ちるようにしました。
最終的にアイテムはハリセンボンの爆弾のみを実装しました。
5回程ゲームジャムに参加しているので
最初の段階から現在の私のスキルでどこまで実装出来るのかは
大凡把握しておりましたので、その旨はアーティストの方々に伝えておりましたが
やはり作成していただいたアセットを全て活かせなかったことに
申し訳ない気持ちと悔しさが込み上げました。

13:00 ~ 16:30 最終発表

Aチームから順に10分間のプレゼンを行いました。
私たちのチームはGチームで審査対象のチームでは最後のチームとなります。
私たちのチームの後にはゲストとして参加した3年生のチームの発表がありましたが
私たちの作品と同じく4つのコントローラーを繋ぐ3D対戦アクションゲームで驚きました。
最終学年の中でも選りすぐりの方々ということもあり、素晴らしい作品でした。

以下の画像が私たちの作品のスクリーンショットです。
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タイトル

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ゲーム

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リザルト

17:00 ~ 17:30 結果発表

私たちの作品が大賞をいただくことが出来ました。
これもひとえに、素晴らしいチームメンバーに恵まれたおかげです。